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2018.12.2221:52

澁澤龍彦『エロスの解剖』より「優雅な屍体について」

みなさまこんにちは。nexaです。

澁澤龍彦(1928‐1987)は性にまつわる著作を数多く世に出している評論家ですが、澁澤の『エロスの解剖』(1965年、桃源社刊)には「優雅な屍体について」というエッセイが収められています。

このエッセイはネクロフィリアという現象を経糸とし、様々な事実を緯糸として構成されています。その事実の中には、例えば次のようなものがあります。

・ネクロフィリアという言葉は19世紀半ばごろ、ベルギーの精神科医ギスランによって創始された。死体に性的魅力を感じる傾向を意味する言葉として初めて用いたのはフランスのエポラール博士。
・上田秋成の『青頭巾』。
ヘロドトス
・ボオドレエル『悪の華』にはネクロフィリア的な詩がある。
・サラ・ベルナアルは棺桶に入って死者を演じるのを好んだ。
・パリの妓楼には「死体の部屋」があり、レオ・タクシル『当代の売淫』(1892)によれば、ある高僧が死体を演じる娼婦と交わったという。
・ポオ『長方形の箱』『ベレニス』。精神分析学者マリイ・ボナパルトによれば、ポオの性向は幼少期の母の死に関係があるか。
・ポオはのネクロフィリア性はオナニスト・エディプス的傾向があるが、そうでない者もある。古代ギリシャの僭主ペリアンドロスは死んだ妻メリッサと一年間暮らした。カルル大帝はドイツ生まれの金髪美人の死体を手放しかねた。
・ベルトラン軍曹は墓場から死体を発き、犯し、寸断した。
・「ミュイの吸血鬼」ヴィクトル・アルディッソンの例をアレクシス・エポラール博士が報告している。3歳から60歳の女の死体を発掘した。しかし性的凌辱は加えなかった。

マリイ・ボナパルトはアルディッソンについても、幼年時に失った母を死んだ女たちのなかに求めているとしています。澁澤はこのエッセイを次のように締めくくっています。

この解釈が果して正しいかどうか、わたしたちには知る由もないが、少なくともアルディッソンという男を憎む気にはなれない。そうではなかろうか。
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