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2014.06.3004:00

大石圭『死人を恋う』

こんにちは。女の子の死体大好きnexaです。

大石圭『死人(しびと)を恋う』を読みました。読んでいて優しい気持ちになれる、ちょっぴり悲しい、甘酸っぱい、そして官能的な、死体との恋愛小説です。


――主人公「僕」は16歳のころに父親を亡くしてから10年間、自室に引きこもっていました。
そして母親を亡くしたのを切っ掛けに、自殺を決意します。
ところが「僕」が山奥で練炭自殺しようとしていたところ、6人組の男女が偶然にもミニバンをすぐ近くに止め、練炭自殺をします。
どうせ自殺するのだ、その前に一度、「経験」をしたい――「僕」はその中に美しい少女を見つけ、少女の遺体を持って帰ります。
美しい少女の死体を抱き、「僕」は生まれて初めて幸せを感じます。
自分は人間ではない――、社会の中で生きていくことは出来ない「ヤマネコ」だ――
――そんなふうに思い、精彩を失っていた「僕」の世界は鮮やかに色を取り戻します。
景色を美しく感じ、食べ物を美味しいと感じる――そんな人間的な感情を、「僕」は死体との触れ合いから取り戻してゆきます。
しかし少女の死体もやがて腐敗し、悲しい別れが訪れます。
そして「僕」は新しい女性の死体を求めはじめます――。


主人公やヒロインたちの心理描写が細やかで、共感せずにはいられません。表紙に「長編ホラー小説」とあるのは「長編ロマンス小説」の誤植か何かとしか思えません。本当に。

自殺サイトで知り合った26歳の主婦を殺し、彼女の死体を車椅子に乗せて爽やかな早春の街をデートをする場面は、はらはらしつつもとてもすがすがしい気持ちになりました。

史実からの引用に孫引きのために事実と反した記述があったり、ネクロフィリアの原因を母の寝姿への愛情に求める精神分析を意識したらしく「僕」の母の寝姿への回想が強引に差し挟まれていたり、言葉の誤用があったりするのは若干気になるにせよ、全体的に流麗で読みやすい文体で構成されており、物語の構成も淡々としつつも読む者を飽きさせません。

著者の大石氏は、昔、同級生の女の子の葬式で無数の花に囲まれた死体を見て、「なんて綺麗なんだろう」と思ったそうです。「あの日、僕を縛り付けた死人の魔力が、読者のみなさまに少しでもリアルに伝われば……と願っている」と、彼は言います。きっとどなたも、一読すれば美しい女性の死体の虜になるでしょう。おすすめです。
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ツイッターではファンタジーなフィクションで死体愛を語っていますが、ブログでは中の人のちょっぴりリアルな素顔も見せちゃいます。幻想を壊されたくない方はご注意を。

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